一輪花 ~ 散リ逝ク君ヘ。 - 寺岛拓笃 (てらしま たくま)

词：二宮愛＋江幡育子 作曲：

曲：川越好博

季節をはぐれ一人彷徨う雨に

くるり風は無慈悲に刻を止めて

あの空の高さその遠き意味を

教えるかのように

無様に揺れる水面

馴染まぬ影を

消し去ってまた陽は正しく昇る

今過去を傷を

幾重織り重ね

明日夢見て舞う

土塊に塗れ綻びた腕を

ただもう一度ただ無理矢理に

繋いで

あなたの横顔に綺麗な花は

手向けられなくとも

朽ち逝くその時に

何処までも深く

赤く染められた

あなたを想うたび

こころ満たされて咲く

暗闇に消え二人

すれ違ったまま

傘を差し目を伏せて

出逢わなければ

その過去を傷を翼に変えて

飛ぶことも出来た

こんなにあなたは

僕と違うから

それを希望と

それを光と

呼べたら

傷ついた両手で

無数に散った

花は掬えないよ

刺だらけの絆

握り返して痛がって笑った

あなたに触れるたび

こころ摘み取られてく

涙枯れ果てて

綻びた声で

それでも前に

それでも生きて

いかなきゃ

あなたの横顔に

綺麗な花は

手向けられなくとも

世界に一輪と

おんなじ花は

二度と咲かなくとも

あなたが居た場所に

ひかり強く芽吹いた

散り逝く時にこそ

乱れ咲け一輪花